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「賞与は毎回、社長の私が調整していた」その色を薄めるために|評価と査定を"仕組み"に変え、上場企業グループ入りへ(株式会社おいもや様)

「賞与は毎回、社長の私が調整していた」その色を薄めるために|評価と査定を"仕組み"に変え、上場企業グループ入りへ(株式会社おいもや様)

国産さつまいもスイーツのEC・製造販売を手がける株式会社おいもや様(静岡県掛川市/従業員約47名)。楽天市場のショップ・オブ・ザ・イヤーを16年連続で受賞し、売上を伸ばしてきた成長企業です。しかし、その裏では「新しい社員にミッションが浸透しない」「賞与は毎回、社長が手で調整している」という悩みがありました。四半期評価・年8回面談・評価点に連動した査定の仕組みを構築した直後、東証プライム上場の名糖産業グループへの参画が決定。いまは上場企業グループの一員として3年目の運用を続けています。決断の背景と3年間の変化を、関谷夕佳代表に伺いました。

社長が一人で調整していた評価と賞与を、評価者みんなで根拠を持って決められるようになりました。次のステージに行く前に仕組みにしておくと、後から効いてきます。

Q会社紹介 ― 16年連続受賞の、さつまいもスイーツEC企業

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「賞与は毎回、社長の私が調整していた」その色を薄めるために|評価と査定を"仕組み"に変え、上場企業グループ入りへ(株式会社おいもや様)

株式会社おいもやは、干し芋・焼き芋などの国産さつまいもスイーツを、自社サイトと約21のオンラインモールで全国に届けるEC企業です。2007年に平松商店のWEB部門から独立し、企画制作・カスタマーサポート・出荷梱包・商品開発・総務経理の5職種が、商品開発から梱包まで自社で担っています。「関わる人全員にハッピーを届けたい」という理念のもと、楽天市場のショップ・オブ・ザ・イヤーを16年連続で受賞してきました。

おいもやらしさは、何もないところからのスタートです。挑戦し、改善し、進化し続ける。それをずっと言い続けてきました。

Q導入前の課題 ― 売上も人も増えた。それでも「浸透しない」「差がつかない」

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「賞与は毎回、社長の私が調整していた」その色を薄めるために|評価と査定を"仕組み"に変え、上場企業グループ入りへ(株式会社おいもや様)

もっとも大きな課題は、成長のなかでミッションが浸透せず、評価でも差がつかなかったことでした。

16期目、売上も人も増えたのに、新しい社員にミッションが浸透していませんでした。入社当時は情熱があるのに、慣れてくると減っていって、離職につながる。それが最近多かったんです。3年目・4年目のサブリーダーが「何のために働いているのか」と思ってしまう。どう会社愛を根付かせるかが、最初の問いでした。

評価と面談の仕組みも、成長の速度に追いついていませんでした。

目標管理は半年に1回。シートが重くて、面談は1時間。5段階評価は「3」ばかりで差がつかず、目標をちゃんとできているのかも疑問でした。面談も、以前は私とメンバーの年3回だけ。上司が日ごろから部下を見て期待を伝える、というところまで行けていませんでした。

Q決断 ― 「社長判断の色を薄めたい」

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「賞与は毎回、社長の私が調整していた」その色を薄めるために|評価と査定を"仕組み"に変え、上場企業グループ入りへ(株式会社おいもや様)

とりわけ関谷代表が変えたかったのは、賞与や昇給が最後は「社長の胸ひとつ」で決まる状態でした。

昇給は年1回少しずつで、基本給は下げたことがなく「いれば毎年上がる」状態。私自身、それが嫌でした。差は賞与でつけていましたが、毎回私が年収や前回の割合を見て調整する。目標があいまいで評価点がグレーになり、最後は社長判断になる。その色を薄めたかったんです。

転機は、幹部との合宿でした。

1泊2日の合宿で「おいもやとは何か」を言語化して、キーワードは「挑戦・進化・成長」に決めました。ただ、スローガンだけでは新入社員に落ちない。合宿の言葉を行動目標とコンピテンシーに組み込もうと決めたんです。その直後に名糖産業グループへの参画が決まり、評価と査定を数字で説明できる状態にしておけたことは、結果的に大きかったと感じています。

Q選んだ理由 ― 「四半期に1回、短い面談を多く」

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「賞与は毎回、社長の私が調整していた」その色を薄めるために|評価と査定を"仕組み"に変え、上場企業グループ入りへ(株式会社おいもや様)

提案のなかで関谷代表に響いたのは、評価の頻度と面談の設計を根本から変える考え方でした。

評価を半年から3か月へ、年4回の合意形成で目標の具体性を上げる。それから、1時間の面談を年1回より、短い面談を年8回、という考え方です。うちの課題は「上司が日ごろから伝えること」だったので、腹落ちしました。行動目標を本人が自己設定する設計も、納得度に効くと思いました。

制度の外側まで一緒に決めてくれたことも、決め手になりました。

紙で管理している出荷梱包はクラウドで回るのか、給与を半期査定にして下がったらモチベーションはどうなるのか。不安はたくさんありました。「みんなの意見を聞いてから判断したい」という慎重なスタンスを尊重してもらえたのは大きかったです。査定シミュレーションや賞与連動、面談同席まで、毎月の運用MTGで一緒に決めてきました。

Q導入後の変化 ― 評価者が集まり、根拠で決めるようになった

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「賞与は毎回、社長の私が調整していた」その色を薄めるために|評価と査定を"仕組み"に変え、上場企業グループ入りへ(株式会社おいもや様)

運用3年目。もっとも大きな変化は、評価が「社長の調整」から「評価者みんなの合意」へと移ったことでした。

四半期の面談が全職種で回り、評価者は面談の前に集まって、評点と順位をすり合わせるようになりました。それが一番の変化です。半期ごとに評価点ベースの査定シミュレーションと賞与連動があり、「社長が毎回調整する」状態から、はっきり変わりました。

評価点そのものにも、変化があらわれています。全社平均点は、今年の1〜3月期・中間の44.9点から、7〜9月期・中間には61.0点まで上がりました。目標と評価が具体的になり、社員一人ひとりが現在地を意識するようになった結果です。

Q今後の展望 ― 「評価制度のための目標」にしない

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「賞与は毎回、社長の私が調整していた」その色を薄めるために|評価と査定を"仕組み"に変え、上場企業グループ入りへ(株式会社おいもや様)

次に見据えるのは、「守り」から「攻め」への転換です。

データを見ると、既存・効率系の目標は高いのに、新規・デジタル系や攻めのコンピテンシーが低い。攻めの行動が数字に直結する目標の組み方に変えて、週次・隔週の場で目標に触れて日常に落とし込みたい。「評価制度のための目標にしない」が合言葉です。

ここで、AIによる自動計測に期待しています。

モール別売上・新商品売上・出荷実績・レビュー好転数などは、AIに自動で計測してほしい。集計の手間と恣意性がなくなり、打ち手の基盤になります。目標の添削や月次レポート、提出遅れのアラートもAIへ。面談で期待を伝え、本人に根拠を言わせ、ずれを導くのは人の仕事だと思っています。
制度を作って劇的に変わった会社ではありません。四半期の目標・面談・点数・査定を3年、36回以上の打ち合わせで回し続けてきました。でも、社長一人で調整していた評価と賞与を、評価者みんなで根拠を持って決められるようになった。次のステージに行く前に仕組みにしておくと、後から効いてきます。

Q導入効果(サマリー)

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「賞与は毎回、社長の私が調整していた」その色を薄めるために|評価と査定を"仕組み"に変え、上場企業グループ入りへ(株式会社おいもや様)
指標導入前導入後(運用3年目)
評価サイクル半年に1回(約20項目)四半期に1回(約10項目)
面談回数年3回(代表とメンバー中心)年8回(全職種・上司が実施)
賞与・査定の決め方毎回、社長が年収・前回比を見て手で調整評価点連動+評価者の事前すり合わせ
全社平均評価点44.9点(今年1〜3月期・中間)61.0点(7〜9月期・中間)
運用の継続―運用3年目・運用MTG36回超

Qよくある質問(FAQ)

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「賞与は毎回、社長の私が調整していた」その色を薄めるために|評価と査定を"仕組み"に変え、上場企業グループ入りへ(株式会社おいもや様)

Q1. 賞与や昇給を、最後は社長が手で調整しています。仕組みに変えられますか?
A. 変えられます。おいもや様も「賞与は毎回、私が年収や前回比を見て調整していた」「その社長判断の色を薄めたかった」という状態からのスタートでした。評価項目と目標を具体化し、評価点に査定・賞与を連動させ、評価者が面談前に評点をすり合わせる運用にすることで、「社長一人の調整」から「評価者みんなが根拠を持って決める」状態へ移行できます。

Q2. 売上は好調なのに、理念が新しい社員に浸透せず離職が増えています。評価で防げますか?
A. 役立ちます。離職の要因のひとつが「何のために働いているのか見えない」という感覚です。おいもや様は、合宿で言語化した「挑戦・進化・成長」を行動目標とコンピテンシーに組み込み、理念を掲げるだけで終わらせない設計にしました。四半期ごとに目標と成長を確認し、上司が期待を頻度多く伝えることで、情熱が続き、辞めにくい組織に近づけます。

Q3. 面談(1on1)は、どのくらいの頻度で行うのがよいですか?
A. 「短い面談を、数多く」が効果的です。おいもや様も、1時間の面談を年1回から、短い面談を年8回へと切り替えました。頻度を上げることで、上司が部下の変化に気づき、できるようになったこと・期待していることを伝える機会が増えます。評価を半年から四半期へ短くし、年4回の合意形成で目標の具体性を高める設計とあわせて支援します。

Q4. EC・製造・出荷など多職種を、1つの評価制度でまとめられますか?
A. まとめられます。おいもや様では、企画制作・カスタマーサポート・出荷梱包・商品開発・総務経理の5職種を、四半期評価・年8回面談・自己設定目標という共通の仕組みで運用しています。紙で管理していた出荷梱包など、PCを使わない部署の運用も論点になりましたが、スマホ対応や共用端末での入力など、部署の実態に合わせて設計しました。

Q5. M&A・グループ入り・事業承継の前に、人事を整えておくべきですか?
A. おすすめします。おいもや様は、評価と査定を数字で説明できる仕組みを構築した直後に、上場企業グループへの参画が決まりました。関谷代表は「評価と査定を数字で説明できる状態にしておけたことは、結果的に大きかった」と話しています。次のステージの前に人事を「説明できる状態」にしておくと、後から効いてきます。

Qサービス紹介

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給与アップ研究所は、4,000社の人事評価制度の構築・運用支援の知見をもとに、自社の業態・職種の実態に合わせて設計する人事評価サービス「給与アップクラウド」を提供しています。全職種の業務棚卸しで現場を可視化し、EC・製造・出荷など多様な部門を1つの評価制度でまとめて設計。合宿などで言語化した理念やミッションを行動目標・コンピテンシーへ落とし込み、四半期評価・年8回面談・評価点連動の査定という「社長判断に頼らない」仕組みづくりを支援します。査定シミュレーション・賞与連動・面談同席・評価者フィードバックまで、毎月の運用MTGで一緒に決め、「作って終わり」にしません。さらに、モール別売上・新商品売上・出荷実績などの数字を、日々の記録からAIが自動で計測する「入力ゼロ」の仕組みで、集計の手間と恣意性を抑制。M&A・グループ入り・事業承継など、次のステージの前に人事を「説明できる状態」にしたい企業に向いています。まずは30分、自社の評価制度の「現在地」を棚卸しするところから始めてみてください。

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