VOICE

「人の力が増えていないから、売上は上がらない」|職種の壁を越えるKPI設計に懸けた二代目社長の決断(株式会社Lips様)

「人の力が増えていないから、売上は上がらない」|職種の壁を越えるKPI設計に懸けた二代目社長の決断(株式会社Lips様)

京都府長岡京市で「ライオンホーム」の屋号のもと、住宅リフォームとライフケア(福祉用具)という性格の異なる2つの事業を営む株式会社Lips様(従業員6〜8名規模)。20代で先代から事業を継いだ田村昌史代表は、社内の人間関係づくりには投資してきたものの、業績はなかなか変わらないという壁にぶつかっていました。評価の物差しがまったく違う複数の職種を、どう一つの制度で公平に評価するか。社労士とともに進めていた検討をあえて白紙に戻し、給与アップ研究所への一本化を選んだのはなぜか。田村代表に伺いました。

人の力が増えていないから、売上が上がらない。仲が良くなることと、一人ひとりが成果を出せるようになることは、別の話なんですよね。

Q会社紹介 ― リフォームとライフケア、性格の異なる2事業

A
「人の力が増えていないから、売上は上がらない」|職種の壁を越えるKPI設計に懸けた二代目社長の決断(株式会社Lips様)

株式会社Lipsは、京都府長岡京市を拠点に、性格の異なる2つの事業を同じ屋根の下で展開しています。

私たちはリフォーム事業とライフケア事業という、性格の異なる2つの事業を展開しています。リフォームは受注件数や粗利で成果が測りやすい営業の世界。一方のライフケアは、福祉用具のレンタル・販売や住宅改修のバリアフリー工事で、介護保険の請求処理など数値化しにくい仕事が多い。この2つを同じ屋根の下で回しているのが、うちの特徴だと思います。

M&Aによる事業の統合も進み、会社の「幅」は広がり続けています。

最近ではM&Aによって多くのお客様を新たに引き継ぎました。ただ、新規開拓を増やすというより、その既存のお客様一人ひとりへのフォローを人の力で充実させていく方針に舵を切っています。事業の方向転換というより、「幅が広がっている」という感覚です。会社を大きくすることそのものが目的ではないんです。残りの人生で、社員一人ひとりが自分のために頑張れる会社にしたい。そう思っています。
施工事例1
施工事例1

Q導入前の課題 ― 評価は"代表の感覚頼み"、職種で物差しが違った

A
「人の力が増えていないから、売上は上がらない」|職種の壁を越えるKPI設計に懸けた二代目社長の決断(株式会社Lips様)

最大の課題は、オフィシャルな評価の仕組みがなく、評価が代表の感覚に依存していたことでした。

オフィシャルな評価の仕組みは何もありませんでした。営業は数字の達成度で見られますが、それ以外の職種は基本的に私の感覚で、年に1回何となく給与を変えるという状態。行動面をチェックする仕組みもありませんでした。

人間関係を良くする取り組みは重ねてきたものの、それだけでは業績は動きませんでした。

研修で社内の人間関係を良くしようとはしてきたんです。おかげで雰囲気は良くなったんですが、業績は正直変わらなかった。やってみて気づいたのは、「人の力が増えていないから、売上が上がらない」ということでした。採用や人材育成、そしてそれを支える仕組みづくりに、きちんと投資しなければいけないと腹をくくりました。

さらに、評価にメリハリをつけたい一方で、社員を萎縮させたくないというジレンマもありました。

罰は好きじゃないんです。人を下げるための制度にはしたくない。ただ、下がる恐れをモチベーションにするのは違うなと。萎縮させてしまっては意味がない。そこのバランスは、制度を作る上でずっと大事にしたいと思っていた部分です。

Q導入前の不安 ― 数値化しにくい仕事に、無理に点をつけないか

A
「人の力が増えていないから、売上は上がらない」|職種の壁を越えるKPI設計に懸けた二代目社長の決断(株式会社Lips様)
一番不安だったのは、数値化しにくい仕事をしている社員に無理に点数をつけることで、逆にモチベーションを下げてしまわないかということでした。評価制度を入れると、社員が「評価されるための行動」しかしなくなるのではという心配もありました。

この不安は、設計を進めるなかで解けていきました。

実際に進めてみると、職種ごとに尺度を丁寧に言語化してもらえたので、数字だけでは測れない仕事もきちんと評価できる設計になっている。導入前の不安は杞憂だったと感じています。

Q導入の決め手 ― 職種ごとのKPI設計、社労士との検討を白紙に

A
「人の力が増えていないから、売上は上がらない」|職種の壁を越えるKPI設計に懸けた二代目社長の決断(株式会社Lips様)

評価制度は、当初は社労士とともに作りかけていました。しかし、職種の違いを踏まえた設計ができるかどうかが分かれ目になりました。

うちはリフォームとライフケアで求められる仕事がまったく違う。営業は粗利や受注件数で測れますが、ライフケアの営業アシスタントや福祉用具専門相談員は、介護保険の請求処理や発注のリードタイムなど、数値化しにくい仕事ばかりです。その職種の違いを踏まえた上でKPI設計からサポートしてもらえると聞いて、これだと思ったんです。

背景には、「何でも自分でやる」から「プロに委託する」への、経営者としての方針転換がありました。

今まで何でも自分でやろうとしてきたんです。でも、それではこの規模から抜け出せないとずっと感じていました。これからは、専門家にきちんと委託しながら、成果を出していく方針に変えようと。社労士との検討は一旦白紙にして、給与アップ研究所に一本化することにしました。

Qこれからの設計 ― 四半期評価・絶対評価、そして賞与への還元

A
「人の力が増えていないから、売上は上がらない」|職種の壁を越えるKPI設計に懸けた二代目社長の決断(株式会社Lips様)

田村代表は、業態の実態に合わせた運用設計を描いています。評価は四半期で区切り、査定は年1回。評価方法は絶対評価を選びました。

評価は四半期ごとに区切ることにしました。半年や年1回だと軌道修正が難しいですが、四半期なら早めに軌道修正できると思ったからです。ただ、給与へ反映する査定は年1回にしています。うちは決算が6月で、着工から完工まで数ヶ月かかる工事も多い。季節的な繁閑の差をならして、一年を通じた実態に沿った形で公正に判断したいと考えました。
評価の仕方も、相対評価ではなく絶対評価にしました。他の社員と比べる評価にすると、社内で変な競争が生まれて、社風が荒れるリスクがあると思ったからです。数字の目標は会社から与えますが、それをどう達成するかという行動は、本人が自分で考えて宣言する形にしています。

賞与・面談についても、成果と行動の両面を見る仕組みを目指しています。

基本給に加えて、決算賞与に評価を連動させたいと考えています。特に営業職には、達成度に応じたインセンティブ型の仕組みを取り入れたい。面談も、中間面談を月次で行う方向にしたいですね。数字だけを追いかけるのではなく、本人が宣言した行動がどこまでできているかを、こまめに対話の中で確認していきたいと思っています。

Qよくある質問(FAQ)

A
「人の力が増えていないから、売上は上がらない」|職種の壁を越えるKPI設計に懸けた二代目社長の決断(株式会社Lips様)

Q1. 複数の事業・職種があり、評価基準がバラバラです。一つの制度で公平に評価できますか?
A. できます。Lips様も、数字で測りやすいリフォーム営業と、介護保険の請求処理など数値化しにくいライフケア業務という、まったく性格の違う職種を同じ物差しで評価できないことが課題でした。ポイントは、全職種の業務を棚卸しし、職種・職位ごとにKPI(成果目標)と行動目標を個別に設計することです。「営業と同じ尺度」ではなく、それぞれの仕事の実態に合った尺度を言語化することで、多職種でも一つの制度で公平に評価できます。

Q2. 数値化しにくい仕事をどう評価すればいいか悩んでいます。無理に点数をつけると、かえってやる気を削ぎませんか?
A. 尺度の言語化で解決できます。Lips様も同じ不安を抱えていましたが、職種ごとに「何を、どの水準までできたら、どう評価するか」を丁寧に言語化することで、数字だけでは測れない仕事もきちんと評価できる設計になりました。大切なのは、無理に数字へ押し込めるのではなく、行動や役割を言葉で定義することです。これにより「評価されるための行動しかしなくなる」という懸念も抑えられます。

Q3. 評価にメリハリはつけたいのですが、社員を萎縮させる制度にはしたくありません。
A. 両立できます。Lips様も「下がる恐れをモチベーションにするのは違う」という考えを制度設計の軸に据えました。相対評価で社員同士を競わせるのではなく、絶対評価で「基準に向かう」設計にし、数字の目標は会社が示す一方、その達成に向けた行動は本人が自分で宣言する。メリハリのある処遇と、萎縮させない運用は、設計次第で両立できます。

Q4. 社労士やコンサルに頼むのと、何が違うのですか?
A. KPI設計から職種の実態に踏み込む点が違います。Lips様は社労士と評価制度を作りかけていましたが、職種ごとに求められる仕事の違いを踏まえたKPI設計までサポートできることが、一本化の決め手になりました。制度の枠組みだけでなく、それぞれの職種で「どの数字を、どんな行動で追うのか」まで一緒に設計し、報酬への連動、運用の定着まで伴走します。

Q5. 評価を賞与や給与にきちんと連動させたいのですが、可能ですか?
A. 可能です。基本給に加えて決算賞与へ評価を連動させ、営業職には達成度に応じたインセンティブ型の仕組みを組み込むなど、業態と職種に合わせて報酬設計まで一体で組み立てます。「頑張った分がきちんと処遇に反映される」状態をつくることで、評価が"やった感の確認"で終わらず、成果につながる仕組みになります。

Qサービス紹介

A
「人の力が増えていないから、売上は上がらない」|職種の壁を越えるKPI設計に懸けた二代目社長の決断(株式会社Lips様)

給与アップ研究所は、4,000社の人事評価制度の構築・運用支援の知見をもとに、自社の業態・職種の実態に合わせて設計する人事評価サービスを提供しています。全職種の業務棚卸しで現場を可視化し、リフォームとライフケアのように性格の異なる複数事業・多職種を抱える会社でも、数値化しやすい仕事も・しにくい仕事も、それぞれの尺度を言語化して職種・職位ごとにKPIツリーと行動目標を設計します。評価は成果と行動の両面から捉え、絶対評価・自己設定型など「社員を萎縮させない」運用に落とし込み、基本給・決算賞与・インセンティブへの連動まで一体で組み立て。日々の記録から評価指標をAIが自動計測する「入力ゼロ」の仕組みと、集計・フィードバック文案の自動化で評価者の負荷を抑えます。毎週関与のEPO(評価運用の外部化)で、面談の督促から査定調整会議の進行支援までを支え、「作って終わり」にせず自社で回せる状態づくりまで伴走します。まずは自社の業務を可視化し、評価・等級の現在地を棚卸しするところから始めてみてください。

無料相談を予約する

サービスに関するご相談・お見積りはお気軽にどうぞ。

無料で相談する